認知機能向上への支援
近年、学校教育においても認知機能面への介入の必要性が認識されるよになり、そこで気になる子どもには心理発達検査でWISC検査などの知能検査が施行され、その結果が担任の先生にもつていれるようになってきまし。
相談ケース
- 漢字や計算がなかなか覚えられない。覚えてもすぐに忘れてしまう。
- 計算の繰上りができない。
- 黒板が写せない。
- 文章をひと塊で読めない。
WISCの結果は全体的なIQに特には問題はなかったのですが、4つの下位検査(言語理解・知覚推理・ワーキングメモリ・処理速度)のうちワーキングメモリだけが70台とひくかったのです。しかし、「学校の先生にワーキングメモリが低いことが原因でした」と伝えたとしても何ができるのでしょうか?
コグトレ(認知機能強化トレーニング)の活用
COGET(Cognitive Enhancement Training:認知機能強化トレーニング)
コグトレは認知機能を構成する5つの要素(記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断)に対応する「覚える」「数える」「写す」「見つける」「想像する」の5つのトレーニングからなりたっています。
漢字が覚えられない・黒板を写せない・計算が苦手
形さがし→・・・の中から「□」の形を見つけることが出来ない場合、場所や大きさが変わっても形認識できる“形の恒常性“という力が育っていない。
”形の恒常性“が育ってないと黒板に大きく書かれた文字をノートに小さく写すということができません。
「りんごマーク」を4つまとめて囲む力が、繰上りの計算の際に必要とする。
“数を量としてみる力”が育っていないため、計算が苦手になってしまう。
しかし、学校では漢字が出来なければ「漢字の練習」計算が出来なければ「計算ドリル」をやらされる。
できないことをさせる。
計算や漢字といった学習の下には「写す」「数える」といった土台が必要なのです。